1泊2日の八ヶ岳〜赤岳・阿弥陀岳〜
豪雨やら台風やらで延期してた八ヶ岳にようやく行ってきました。
日程を延期した都合上、1泊2日の行程となったので、行き先を悩んだ末、簡単すぎず、難かしくもなく、でもちょっと岩場を歩きたい、ということで、八ヶ岳に決定!約10年ぶり。
1.行 程
美濃戸→行者小屋→赤岳→阿弥陀岳→行者小屋(テント泊)→美濃戸
<1日目>2018年8月4日(土)
美濃戸 やまのこ村5:10→7:30行者小屋(テント設営)8:20→9:20地蔵ノ頭→9:30赤岳天望荘→10:00赤岳頂上山荘(昼食)11:00→11:35文三郎尾根分岐→12:00中岳→12:20中岳のコル→12:50阿弥陀岳12:55→13:20中岳のコル→14:05行者小屋テント場 ||
<2日目>2018年8月5日(日)
行者小屋7:00→8:50美濃戸 やまのこ村 ||
2.体感体力
★★★☆☆
3.主な装備
ザック:モンベル70L、マムート20L、モンベル15L
靴:スポルティバ トランゴキューブ
その他:メスティン/JETBOIL 1.5Lクッキングポット/ SHOWAライトグリップ/ストック/テント・シュラフ一式/着替一式/テーブル・イス/オリンパスE-PL7・ニコンAW1
4.山旅の記録です
金曜の夜、仕事を終えてから22:00に出発して高速道路をひたすら走り、4:00に美濃戸 やまのこ村に。涼しい!下界の酷暑がウソのようだ!!
美濃戸口から先のダートはなかなかハードな路面で、こんな道こそXVのフィールドだぜ!とばかりに嬉々と走って、ハラを擦ることなく無事到着。
この道は車を選ぶな、と思うもつかの間、駐車場にはプリウスや軽自動車の姿がちらほらと。ツワモノだ...
ちなみに駐車場は事前予約ができるらしく、予約すれば500円らしい。しまった、予習不足で1,000円也。
暗い中なので、岩などにぶつけないように慎重に車を停めたちょうどその頃、向かいに停めようとしたエクストレイルが、バックしすぎて後輪がちょっと落ちたらしい。車の後ろを押して脱出のお手伝いをしたら眠気が飛んで、仮眠せずに出発することにしました。
駐車場にて。お隣のジムニーをはじめ、さすがに4WDが多い。
トイレを済ませて、5:10、いざ出発!
今回は、まず行者小屋に向かってテントを張り、身軽にしてから赤岳、阿弥陀岳に挑戦です。
やまのこ村駐車場を出て数分歩き、赤岳山荘に来ると、いよいよ登山道です。
トランゴキューブは僕も相棒も足型がぴったり。僕は扁平足で足幅が広いのに、なぜか合う。なぜだろう...
ソールはビブラムで、グリップ力はモンベルのトレイルグリッパーに劣るものの、アスファルト以外の歩きは万能です。
ホールド感は強め。
4-1.美濃戸から行者小屋へ
沢沿いをひたすら登ります。何しろ涼しい!求めていたのはこれだ!そう、僕が夏山に求めるのは、まずはこの涼しさなのです。沢の水も冷たくて気持ちいい。
八ヶ岳は雨でも楽しいと聞いたことがありますが、緑に包まれた樹林帯の雰囲気は、何となく、もののけ姫を連想させます。
ペアやらグループやら老若男女問わず多いこと。抜きつ抜かれつつ登ります。一度だけザックを下ろして休憩しました。テント装備なので、ザックを下ろすと急に身軽になって飛び跳ねたい気持ちになります。
だいたいコースタイム通りに行者小屋に着いて、まずテント泊の申し込みです。撤収した直後らしい、いいポジションをゲット。そそくさと設営して荷物をテントに放り込み、8:20に出発です。
4-2.行者小屋から赤岳へ
ここまでは僕がテント一式を詰め込んだ70Lのザック、相棒は昼食、行動食、雨具、水分などを詰めた20Lザック(アイガーエクストリーム)を背負ってきました。
合計10リットルほどの凍らせた水、お茶、ポカリなど、普通に考えて持ちすぎ(汗)
ここからは荷物を少し整理して、僕がマムート、相棒はモンベルのクロスランナーパック15(トレラン用ザック)です。クロスランナーパックはもう10年選手で、ボロボロだけど。
行者小屋からの地蔵尾根は、斜度があってガンガン高度を稼ぎます。程なく森林限界を越えて、ハシゴも登場。高所が苦手な僕でも大丈夫。高度が上がるにつれて視界がどんどんひらけます。
こういう箇所でのお役立ちアイテムが、これ。
山用のグローブはモンベルなど多数のメーカーから出ていますが、このグローブ、いわば軍手ですね、これはホームセンターやワークマンなどで売っている作業用のもの。
グリップ力が抜群な上に、指先が使える。そして蒸れない。さらにさらに、、安い!
多くの人に安心してオススメできる優れものです。
グリップ力が抜群にあるから、岩場、ハシゴ、クサリはもちろん、ストック持つときもいいし、指先も丸まってて、カメラの操作もできます。
あ、スマホ操作はできません(涙)
似たような製品がたくさんあります。
遠征中にグローブを忘れたことに気がついて、静岡のSAでたまたまこのSHOWAの軍手を買ってから、すっかりお気に入りです。
ショーワグローブ 【軽作業用手袋】No.341 ライトグリップ パープル Sサイズ 1双 新品価格 |
話が脱線しました。
行者小屋から1時間ほどで稜線の地蔵ノ頭に出ると、東側も見渡せて眺望抜群。そう、言い忘れたけど、まずまずの晴天に恵まれました。
数分で赤岳天望荘に着き、ここは通過していよいよ赤岳に取り付きます。
ここの岩場の登りが、高度感はないものの、斜度がきつい。なんとなく高砂の高御位山を思い出しながら、時折手も使いつつの登りです。
30分がんばって、ようやく赤岳頂上山荘に到着!いやー、よくがんばった!
4−3.お昼は、簡単に日清焼きそば。
久しぶりに食べてみて冷静に考えると、単純に煮汁をぜんぶ吸わせてるだけな気もする... まぁ、後始末は楽。
ジェットボイルの1.5Lクッキングポット、デカイので、四角いインスタントラーメンがそのまま入ります。
しばらく眺望を楽しんで下山です。
4-4.赤岳から阿弥陀岳へ
阿弥陀岳方面の下りは、そこそこの岩場です。難しくはないけど、慎重に下ります。
文三郎尾根への分岐点を過ぎ、1時間ほどで中岳に。下って中岳のコルに着くと、ここから阿弥陀岳への登りです。
ザックをデポしてる人もちらほら。
登り始めると、意外に手強いことに気づきます。相棒も弱音吐きつつ、僕も下りが怖そうだなぁと思いながら30分ほどでなんとか登頂。
この頃からだいぶガスがかかって、赤岳は見えず。ちょっと休憩していそいそと下り始めると、ポツリポツリと雨が…
4-5.阿弥陀岳から行者小屋へ、そして夕飯
中岳のコルまで下りると、パラパラ降ってきて、いちおうカッパを着ました。ザックカバー忘れた(汗)
まぁ、シュラフや衣類などはテントに置いてるので、少々濡れてもいっかと諦めてひたすら小屋をめざしてひたすら下り、14:00過ぎに無事にテン場着。
ホッと一息つきつつも、なんせ仮眠せずにここまできたもんだから、とにかく眠い。ちょっと動きを止めた瞬間、気が遠くなります。
気を確かに持ち直し、早めに食べようと夕食の準備に取り掛かります。
クッキングポットの活躍の場はココ!このために持ってきたのです。
キャベツとジャガイモは刻むだけの状態で持ってきました。シウマイは凍らせておいたもの。
味付けはコンソメ二つと塩を少々。
かなり汗をかいたので、少し濃いめにしたつもりだけど、体に塩分が不足していたせいか、あまり塩辛さを感じません。
ジェットボイルは、初期型に比べてだいぶん改良され、正直なところ、現行型にほとんどスキはない。火力調節も思うようにできます。
最近、ほんとよく見かけるようになりました。
しかし!なかなかこのクッキングポットは見かけないのだ!
火の回りがいいから、小さい火力で煮込めます。
寒い中でのお鍋はこれに尽きる!(まだ夏山ですが)
この度はユニのチビパンも持ってきました。
重いけど、やはり炒め物はこれでないと!
ほんと、メスティンは素晴らしい!総アルミのシンプルなハコですが、使い込んで愛おしさすら感じる...なぜか調理に失敗しないんだな〜
いつも繰り返す失敗で、今回もウェア対策が甘かった。皆さん見ると、ダウンの上下着てる人もいる中、僕は半袖短パン。寒い。下界でのあまりの暑さで、想像力が欠如していました。夜はシュラフのチャックをしっかりと締めて、時折目が覚めつつ、2人とも4時までグッスリでした。
4-6.朝ごはん、そして行者小屋から美濃戸へ
翌朝はクラッカーとシーチキンマヨで軽く朝食。もちろんコーヒーも。
このやかん、久しぶりに活躍です。姿がなんともチャーミングでしょ。
のんびりしつつも、なんとなく片付け始めて、駐車場めざして7:00に出発。
テンポよく下ったつもりだけど、コースタイムどおりの8:50に駐車場に到着。
僕の印象では、八ヶ岳の山と高原地図は、少々コースタイムが早め。
特に赤岳から阿弥陀岳のコースタイムはちょっと短すぎないかなぁ。
帰りもXVはもちろんご機嫌。歩いて登って来る人もたくさんいるので、土埃を立てないようにゆっくり走ります。
と、ここでアクシデントが!!
途中、景色を写真に撮ろうと、相棒が車から出て駆け出そうとした瞬間、コケた!靴をちゃんと履かずに駆け出すから...買ったばかりのタイツが破れ、カメラもこわれた(涙)。小学生のようにスネは血まみれです。あー、なんということだ...
道の真ん中で通行止めするわけにもいかず、車に引きずり込んで再出発。
5.帰りは清里に寄って、無事帰路へ
尖石温泉縄文の湯(名前に惹かれました...)で汗を流し、さっぱりです。
時間に余裕があったので、観光がてら清里の清泉寮に行ってソフトクリームやらパンやらでお腹を満たし、いつの間にかベンチでウトウト。
さらに、「甲州ほうとう 小作」でほうとうも満喫。ここのお店、午後2時ごろ入りましたが、まだ行列が残っていました。
広々とした座敷で、のびのびお食事できました。
20人くらいでしょうか、ロードバイクの集団も食事していて楽しそうでした。
下山してから飲み食いしてばっかです。
そして静かに八ヶ岳を後にしたのでした。